長野県最大の楽譜・楽器店「株式会社ヒオキ楽器」のページ。ヤマハ音楽教室・ヤマハ英語教室・大人のための音楽教室の展開、調律・楽器の修理(リペア)など▼サイトマップ
ヤマハ音楽教室・大人のための音楽教室などヒオキ楽器ヤマハ英語教室アビテックス(防音室・防音工事)のご紹介ピアノの調律・整音・整調・管楽器の修理(リペア)店舗・教室のご案内。長野県北部(北信)全域長野県最大の楽器・楽譜の在庫量を誇るヤマハ楽器特約店。ニッセイ同和損害保険のご案内会社案内・求人採用情報
山本貴志氏 インタビュー

日時:2006年10月6日(金) 開演19:00
場所:長野県県民文化会館中ホール

山本貴志さん1山本貴志さん2

 2006年10月6日(金)、ショパンコンクール第4位入賞を果たした山本貴志さんのリサイタルがヒオキ楽器と桐朋学園大学子供のための音楽教室長野教室との共催で開かれました。リハーサルの合間に、山本さんが音楽教室の思い出や演奏曲などについて語ってくださりました。

演奏曲について
  
   今回、地元・長野でのリサイタルですね
山本さん: 長野では、2001年だったと思いますが、リサイタルをしたことがあります。そのときは留学する前だったので、いままでお世話になった長野の方々に、「今の時点の出来ること」を聞いて頂こうと思って演奏しました。今回は、あちらで勉強し始めて、またコンサートやコンクールなど、いろいろと経験した上での開催ということで、プログラムも、ショパン以外にも、好きな曲を色々と集めてみました。自分のその曲に対する思いというものが、少しでも聞いてくださる方々に伝わればと思って今回は、演奏しようと思います。
   
   「好きな曲を集めて」とおっしゃりましたが、本当に多彩なプログラムですね。最初にモーツァルトのソナタがありますが?
山本さん: 自分にとってモーツァルトという作曲家が、印象にある中では一番初めに触れた音楽だと思います。真剣に勉強しだして教室に通い始めてから、モーツァルトの曲を弾くということが、まず経験としてありました。ただ子供のときには、その難しさがあまり分からなかったのですが、今、すこし歳を重ねてみると、昔はもう何にも考えないでそのまま弾いていたという感じのものだったはずが、モーツァルトは難しいと感じました。そこで子供の頃の純粋な気持ちを忘れないようにという意味合いもこめてモーツァルトを最初に選んでみました。
 
   続いてショパンが2曲、葬送ソナタと幻想ポロネーズを入れられています。葬送ソナタは4楽章の構成ですし、幻想ポロネーズのほうも、ポロネーズなのか、幻想曲なのかといった感じです。どちらも形式という点からは自由度の高い曲を選ばれていますが。
山本さん: ショパンの曲の中でも特殊な曲だと思います。ショパンの時代は、作曲して、献呈をして、サロンで演奏をして・・・という感じの、いわゆる職業的なことをせざるをえなかった時代だったと思うんですけど、この葬送ソナタは、ショパン自身、誰にも献呈をしていません。やっぱり性格上特別な曲ですので。で、じゃあ何でこれを作ったのかということを考えたときに、「自分のためにつくる音楽というものがあってもいいんじゃないか」・・・と作曲されたように感じるんです。幻想ポロネーズのほうも、献呈はされていますが、同じように感じます。亡くなる寸前の最晩年の曲です。ショパンが、自分のために作った「内面的な曲」という、そしてショパン自身にとってもとても大切だったのではないかという、そういった共通点が二つの曲に見出されるような感じが弾いていてしてきました。ソナタのほうはポーランドにいるときから、何度もコンサートで弾いていて、弾くたびに新しい発見があるというか、一種のドラマ   4楽章通しての流れというかが、ソナタという枠を超えているという感じがとてもします。ポロネーズのほうは、今回日本で弾くのは初めてで、まだ弾き始めてから日は浅いんです。初め弾いたときにはどういう曲かまだ良くわからない感じだったんですけれども、それが自分でいろいろ弾いていくうちに、いろいろな情景とか、あと、音を一つとってもやはりショパンでないと書けないという感じの、本当に独特の曲です。少しでもショパンがこの曲を書いたときの気持ちというか、想いができたらと思います。
山本貴志さん3
   ショパンの後に同じポーランドのシマノフスキを入れていらっしゃいますね。
山本さん: シマノフスキは、日本にいるときはほとんど知らない作曲家でした。ポーランドに留学して先生に紹介されたのですが、はじめは理解するのが難しいところもありました。ところが実際に弾いてみると、見た目のむずかしさとは別に、曲の感じ方・表し方・流れというものが、やはりどことなくショパンのそれに似ている感じがしました。シマノフスキはショパン以上にポーランドに根ざした曲を作っている作曲家なんですが、直接は現れなくても精神的な部分で、ショパンを継承しているところが感じられます。これもポーランドに行かなければ分からなかったことです。
 
   そして最後にラフマニノフのソナタがあります。
山本さん: 留学してすぐ勉強し始めたのがこの曲です。それ以来、いろいろな場で弾かせていただいているんですけれど、この曲もやはり思い入れのある曲です。留学した当初から弾き重ねてきたので、自分のモノになっている曲ということで、一番最後にしました。新しい発見という、そういう曲もとても魅力的だと思うんですけど、最後にそういう何度も何度も弾いて新しい発見が未だにまだあるんですけど、そのまとめというか、集大成として聞いていただきたかったんです。
 
   先ほどリハーサルを聴きましたが、すごく難しい曲ですね。
山本さん: 弾くことも難しいのですが、それ以上に曲自体でしょうか。ラフマニノフの曲の中では、多いタイプです。もちろん弾き方にもよるんですけど、はっきりしたメロディというものがあまり感じられないといいますか、全体的に複雑すぎてごちゃごちゃしているというか、入り組みすぎていて、そのままそれを全て弾いていったのでは、ぱっと聞いたときに分かりにくいという。また哲学的な曲なんですね。ですから頭で考えているだけでも難しいし、気持ちだけ感情だけで弾いても説得力がないということで、とてもいい勉強になりました。
 
音楽教室の思い出
   ヤマハ音楽教室の幼児科、専門科を経て桐朋学園大学子供のための音楽教室長野教室へ進まれましたが、当時の思い出などお聞かせいただけないでしょうか。
山本さん: ヤマハ音楽教室はグループレッスンで、先生がとても好きな先生でした。レッスンがとても楽しかったです。(音楽を)楽しむということを経験したことは今の自分にとってすごく良い経験でした。その後桐朋学園大学子供のための音楽教室長野教室では、個人レッスンとグループレッスンの両方となり、より専門的な内容のレッスンを受けることができました。
 
   今日は通われた音楽教室と同じ「ヤマハ」のグランドピアノCFIIISでの演奏ですが、印象はいかがでしょうか。
山本さん: ピアノには一台一台個性がありますが、たとえばショパンを弾くとき、ヤマハのピアノで弾くととても繊細な音がでます。弾きやすい良いピアノだと思います。
山本貴志さん4
ポーランドでの生活
 
   ポーランドでの生活はいかがですか?
山本さん: 4年生ということで、学校の授業は少なくなってきているんですけど、ポーランド人のクラスメイトととても楽しく過ごしています。リラックスにはやはりご飯が大切なので、自宅で食べています。外食は週一度くらいはあるんですけど。
 
   では、ご自分で自炊を?
山本さん: 白いご飯を食べたいので、そうすると外でなかなか食べられないんです。今は実家から送ってもらっていますが、当初はあちらでも手に入るので、あちらのお米を食べていました。もちろんポーランド料理も食べますが、日常的には、やはりお米を食べています。そのおかげで規則正しく生活できています。
 
   となりますとお料理は得意なんですね
山本さん: 得意ではないのですが、好きですね。ただ材料が日本のように豊富にないので、ポーランドの食材を使ってご飯に合うようにその中でいろいろつくるという。そのおかげでアイディアがいろいろ湧くようになってきましたね。
 
   貴重なお時間をいただきましてありがとうございました。最後に今日はたくさんの音楽教室の生徒さんが聴きに来ます。音楽を習う生徒さんたちにメッセージをいただけますでしょうか。
山本さん: 地元で、しかも自分が通っていた音楽教室の皆さんの前で、演奏できるというのは、とても幸せな機会だと思います。私は今にいたるまでずっと「自分で楽しむ」ということを忘れないようにと思って続けてきました。だからこそ続けてこられたと思います。ですから「しなきゃいけない」ではなくて、「楽しいからしたい」という、そういう気持ちで続けていけたら、演奏も楽しいものになると思います。

開演前後のお忙しい中にもかかわらず、快くインタビューを受けてくださった山本さん、本当にありがとうございました。


<関連記事>
山本貴志さんショパンコンクールへの道
当日のプログラムなど
写真 : 山岸達也
株式会社ヒオキ楽器 トップページへもどる
お問い合わせ   サイトマップ   個人情報保護方針
Copylight © HIOKI GAKKI 2005 All Rights Reserved.